羂索(けんじゃく)

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呪術師

呪術廻戦 羂索(けんじゃく)

かつての加茂 憲倫(かも のりとし)、そして現在の夏油 傑(げとう すぐる)の肉体を乗っ取り、操っていた””の正体こそが、この羂索と呼ばれる術師である。

推定年齢は約千歳だが、詳しい出自などは不明。呪術高専東京校の最深部である”薨星宮”(こうせいぐう)に座する”不死”の術師、天元てんげん)によってその存在が明かされた。

「羂索」とは本来的には仏教用語であり、「けんさく」と発音する場合もある。例えば不動明王像が左手に持っている「縄」がそれである。

目次

術式・技

※転身

自らの脳を他者の肉体に移植して乗り移る術式であり、術式理論上は自分本来の術式と移転先の肉体が持っている術式の両方を行使できる。しかし、当然の事ながら医学的な拒絶反応が発生する筈であり、それを抑えるための縛りなのか、移転後の頭蓋骨には必ず”縫い目”があり完全に接着されてはいない。

※術式の名称に関しては名言されていない為、管理人による仮称とした。

反重力機構

この術式は羂索本人の生得術式ではなく、現在の夏油 傑の肉体を乗っ取る以前、虎杖 悠仁の母親である”香織”の肉体を器としていた時の術式である事が羂索本人の口から語られた。

特級術師である九十九 由基つくも ゆき)と”呪胎九相図”の脹相ちょうそう)が護衛を務める天元の居所、薨星宮こうせいぐう)を単身で急襲した際、当初は”呪霊操術”のみで攻略する予定であったが、脹相の猛攻の前に”ついうっかり”使ってしまった為に発覚した。

本来であれば、この術式は読んで字のごとく「反重力」、つまり、軽くしたり浮かせたりする性質のものだが、九十九と脹相に対しては”術式反転”を適用して「重力加速」の術式として発動された。

効果範囲は術師の半径約3メートル、効果持続時間は約6秒間であり、効果範囲内の重力加速度(いわゆるG値)を増大して対象を圧し潰すことができる。

ただし、この重力加速によって実際に圧し潰された脹相が死亡するにまでは至っていないところを見ると、その威力は最大でも3G~5G程度であり、九十九の”星の怒り”(ボンバイエ)程の破壊力は無い事が推し量れる。五条の”無限”と同様に、どちらかと言えば防御術として用いられる術式である。

死滅回游(しめつかいゆう)

一体、どれほどの年月を費やしたかは不明だが、羂索は予め素養を見込んだ千人もの非術師(一般人)に呪術的な”マーキング”を施しており、その中には伏黒 恵ふしぐろ めぐみ)の姉である津美紀つみき)も含まれていた。

虎杖や脹相、京都校の面々、そして九十九 由基の前で(加茂憲倫としての)正体を明かした羂索は、”呪霊操術”で取り込んだ真人の術式である”無為転変”(むいてんぺん)を遠隔発動し、マーキング済の人間を強制的に”術師化”するという荒技を断行した。

それが、この”死滅回游”と呼ばれる大規模な呪詛である。

覚醒タイプと受肉タイプ


羂索がマーキングしたプレイヤー候補には、元々、術師としての素養を内包していた日車 寛見ひぐるま ひろみ)のような”覚醒タイプ”と、羂索と契約した過去の術師の魂を”呪物化”して投与された、鹿紫雲 一かしも はじめ)のような”受肉タイプ”が存在する。

【総則】(ルール)

  1. 泳者(プレイヤー)は術式覚醒後、十九日以内に任意の結界(コロニー)にて死滅回游への参加を宣誓しなければならない。
  2. 前項に違反した泳者からは術式を剥奪する。
  3. 非泳者は結界に侵入した時点で泳者となり、死滅回游への参加を宣誓したものと見做す。
  4. 泳者は他泳者の生命を断つことで点(ポイント)を得る。
  5. 点とは管理者(ゲームマスター)によって泳者の生命に懸けられた価値を指し、原則、術師5点、非術師1点とする。
  6. 泳者は自身に懸けられた点を除いた100得点を消費することで管理者と交渉し、死滅回游に総則を1つ追加できる。
  7. 管理者は死滅回游の永続に著しく障る場合を除き、前項によるルール追加を認めなければならない。
  8. 参加、または点取得後、十九日以内に得点の変動が見られない場合、その泳者からは術式を剥奪する。

追加ルール


死滅回游の開始後、泳者(プレイヤー)の一人である鹿紫雲 一かしも はじめ)によって、以下に示す9番目のルールが追加された。
9. 泳者は他泳者の情報(名前、得点、ルール追加回数、滞留結界)を参照できる。
なお、この”参照”行為は泳者一人一人に憑依している式神である”コガネ”のボディーが、スマートフォンの画面のように変態する事によって表示される。

同じく泳者(プレイヤー)の一人である日車 寛見ひぐるま ひろみ)によって、以下に示す10番目のルールが追加された。
10. 泳者は他泳者に任意の得点を譲渡することができる。なお、これは総則8の”得点の変動”に含まれるものとする

同じく、伏黒 恵によって以下に示す11番目のルールが追加された。
11. 泳者は身代わりとして新規泳者を結界(コロニー)外から招き、100点を消費することで死滅回游から離脱できる

同じく、万(よろず)によって以下に示す12番目のルールが追加された。
12. 泳者は結界(コロニー)を自由に出入りすることができる

領域展開・胎蔵遍野(たいぞうへんや)

羂索の領域展開は宿儺の”伏魔御廚子”と同様に、通常はドーム状に展開される結界を敢えて閉じずに、対象に逃げ道を与えるリスクを負う事によって必中効果の範囲 or 威力を底上げしている。

領域が展開されると、羂索の背後に無数の大きな”人の顔”のようなものを積み上げた”柱”(例えるなら和風のトーテムポール)が出現し、必中効果範囲内の任意の対象を任意のタイミングで圧し潰すことが出来る。

前述の”重力加速”の術式の場合は、圧し潰した対象が死ぬまでには至らない程度の威力であったが、この胎蔵遍野は潰した対象ごと地面を抉るほどの威力となる。

性格・体質・生い立ち


・年齢に関しては、裏梅を通して宿儺との関係性も見え隠れしているので、仮に同時代の術師であるとすれば推定年齢は千歳を超えるものと思われる。

・上述した死滅回游によって術師化し、生き残った日本人全員を最終的には天元と”同化”させ、全く新しい”人類の存在の形”を構築する事を目的としている。しかし、その言動に必ずしも一貫性が見られなかったり、辻褄が合わない部分も多く見られる為、他にも多くの目的を隠していると思われる。