用語解説 ~ 其之ニ ~

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用語解説

呪術 式神 形代

「呪印」や「反転術式」等の基本的な定義や、作中に登場する固有名詞の用語に関する解説。

目次(五十音順)

薨星宮(こうせいぐう)


呪術高専東京校の最深部に位置し、”不死”の術式を持つ術師である天元てんげん)が国内主要箇所に張り巡らせている結界の中心拠点となっている場所。かつて、天元の術式をリセットする為に”同化”する予定であった”星漿体”(せいしょうたい)の天内 理子が、伏黒 甚爾ふしぐろ とうじ)に射殺された場所でもある。

そもそも、東京校の敷地内に存在する寺社仏閣などの建造物の大半が外観だけの”ハリボテ”であり、天元によって日々、その配置が変更されている。そして、その建物全ての1,000枚を超える扉の内、たった一つだけが薨星宮、及び忌庫きこ)に通じる道へと繋がっている。

呪印(じゅいん)


呪印には、以下の二通りの様式が存在する。
  1. 術式の効果を増大、もしくは精密化する事を目的として、術師自身、あるいは物品に対して施される「術式の一部」としての紋様や図像。例として、呪言師である狗巻 棘いぬまき とげ)の両頬と舌には「蛇の目と牙」をデフォルメした呪印が施されている。
  2. 自分が呪おうとしている対象に予め施しておき、後日に術式を発動した際に、対象が離れていても即座に効果を及ぼす事を意図した「マーキング」としての紋様や図像。例として、偽夏油の正体である羂索けんじゃく)が伏黒 津美紀ふしぐろ つみき)の額に施したものがそれである。

呪詛(じゅそ)


呪術」と、ほぼ同義であるが、本来的には「人が人を呪う行為そのもの」の事であり、例えば呪術によって明日の天気を占ったり、失くした物品を探し当てたりする行為は人に危害を加える意図が無いので呪詛とは呼べない。

→【呪詛師】(じゅそし

祓除(ばつじょ、ふつじょ)


「呪いを祓う」という行為の完全形となる表現。人に危害を加えた呪霊をその場から取り除く際、祓う(消滅させる)他にも、状況によっては「捕獲」して物品などに「封印」するという手段も有り得るが、特に祓除と表現する場合は存在自体を「この世」から完全に消滅させる事を意味する。

反転術式(はんてんじゅつしき)


通常、呪術師呪霊が術式に流し込む「エネルギー」としての呪力は、相対的に「マイナスの力」として認知、及び定義されている。極めて大雑把に言い換えれば「破壊、中断、縮小させる力」という事であるが、これに対して、エネルギーが持つ性質を逆転させて「プラスの力」に変換したものを反転術式と呼称する。

これも、置き換えて表現するなら「再生、促進、拡大させる力」ということになり、呪術高専東京校で解剖医を務める家入 硝子いえいり しょうこ)や、特級術師である乙骨 憂太おっこつ ゆうた)が用いる治療術も、この反転術式に因るものである。

術式反転との違い

反転術式とは別に「術式反転」(じゅつしきはんてん)という言葉が別個に存在するが、これは、本来であれば「マイナスの力」である呪力を流し込む事によって成立している術式に、反転術式で生成した「プラスの力」を代わりに流し込む事によって、その術式効果を逆転させる事を意図して行われるものである。

ただし、反転術式それ自体を行使できる術師が極めて少ない上に、任意の術式が持っている本来の効果に対して逆転した効果を持たせる事自体に意味合いがあるケースもこれまた少ないので、実際にお目にかかれる事は非常に稀である。現状では、五条 悟の無下限呪術の反転バージョンである””(あか)”が、これに該当する。

八十八橋(やそはちばし)


埼玉県の鯉ノ口峡谷(こいのくちきょうこく)に架かる橋の名称。自殺の名所として知られた、いわゆる「心霊スポット」であり、深夜に橋の上からバンジージャンプをするという度胸試しが周辺在住の不良少年たちの間で流行した。