”死滅回游”の東京第二結界(コロニー)に於いて、驚異的なスピードで200ポイントの持ち点(術師換算で40人)を獲得した術師。その正体は、羂索と契約して”呪物化”した過去の術師が現代人の肉体を乗っ取った、いわゆる「受肉体」である。
持ち点の内の100点を消費する事によって、総則(ルール)に9番目の条項を追加した。
目次
術式・技
近接格闘
”西遊記”に登場する、孫 悟空を象徴するアイテムである”如意棒”のようなデザインの武具を常に携帯しており、これによる近接格闘を専らの攻撃手段としている。ただし、決して相手を”突き放す”ような中距離指向の用い方ではなく、東京第二結界(コロニー)に於いてパンダと遭遇した際には、積極的にゼロ距離まで接近した上で関節を棒で絡め取って破壊するという、実に巧みな使い方をしている。
また、鹿紫雲は呪力を電気に変換する事によって、伏黒の式神である”鵺”(ぬえ)のように身体に帯電する事ができるので、敵は格闘のダメージに加えて電気ショックによるダメージも重ねて被る事となる。
更には、近接格闘中に「電撃」(後述)のマーキング行為をも同時に行う為、鹿紫雲の
※電撃
前述の近接格闘の際に、対象の身体に呪力によるマーキングを予め施しておき、任意のタイミングで自身に帯びている電気から”プラス電荷”を分離させて対象に移動する。すると、自身に蓄えられた”マイナス電荷”がプラス電荷の方に誘導され、自然現象である”落雷”と同様の放電現象が起こる。
仮に鹿紫雲自身の呪力出力を電力に単純換算した数値が自然現象の落雷(約1億V、10万~20万A)の1/10程度であると仮定した上で、近接格闘時の”帯電”によるダメージが市販のスタンガンと同程度とするならば、この電撃によるダメージは軽く100倍を上回る。
※実際には名称が明かされていない為、管理人による仮称とした。
訂正事項
上記の「電撃」は術式ではなく、単なる呪力特性と、その操作のみで成立している事を秤 金次(はかり きんじ)との戦闘後に打ち明けた。
幻獣琥珀(げんじゅうこはく)
一生に一度しか発動できない鹿紫雲の真の術式は、その呪力特性である”電気”を他の事象に変換する為に、肉体の構造そのものを造り変える事により成立する。文字通りの人外の獣のような顔に変態した鹿紫雲は、以下の四つの能力を発動できるようになる。
- 脳内の電気信号の活性化と、それに伴う全身の敏捷性の向上
- 口と声帯を”オーディオスピーカー化”する事により発生させる、大音量の音波攻撃
- 手から電磁波を照射する事により、対象の分子を高速振動させて蒸発させる”電子レンジ攻撃”
- 眼からX線を照射する事による、対象の透過解析
性格・体質・生い立ち
・非常に好戦的であり、自ら進んで”死滅回游”に参加している事が窺い知れる。ただし、”鹿紫雲 一”という名前が羂索と契約した術氏本人の名前なのか、それとも”器”となった現代の一般人の名前なのかは判然としていない。
・400年前、羂索と知り合った時点で既に老齢であり、余命が長くない事を悟った鹿紫雲は「貴様の知る最強の術師は?」と質問している。その返答が「宿儺だ」であった為に、羂索が遠い将来に開催を予定していた”死滅回游”に参加して宿儺と会戦する事を決意し、「魂の呪物化」を受け入れて時を越すに至る。
vs.秤
パンダの窮地を救う形で現れた秤に対して、当然ながら”パンダよりも強い事”を期待した鹿紫雲は全力で応戦し、”電撃”によって秤の左腕を吹き飛ばす事に成功するが、秤はこの時、シャルル戦での「座殺博徒」の大当たり効果によって4分11秒間の”無敵状態”であった。以降、秤の領域展開と”無敵状態”に翻弄された鹿紫雲は、善戦するも最終的に海の中に落とされる事となる。呪力の特性が”電気”である事を逆手に取られ、海中で強制的に呪力が漏出するのを待つだけと思われたが、逆に海水を電気分解して塩素ガスを発生させ、秤を気絶させて海中に引き込む事に成功する。
秤の”無敵状態”が終わりに近い事を察した鹿紫雲は、残った呪力を一気に開放して瞬間的に周囲の海水の温度を上げ、いわゆる「水蒸気爆発」を引き起こす事によって決着を図る。
しかし、秤は爆発の直前に鹿紫雲が破壊しようとした左腕を敢えて捨てて、呪力によるガードを他の全身に回すという機転によって爆発を凌ぎ、二人の勝負は実質的に引き分けに終わった。
vs.宿儺
新宿での五条vs.宿儺の最終決戦に於いて、他の術師達と共に五条の敗戦と死亡を見届けた鹿紫雲は、あらかじめ周知していた通りに次の挑戦者として、宿儺に挑みかかる。秤に「一発それっきり」と語っていた術式「幻獣琥珀」を解放し、五条戦でのダメージが残っている宿儺を間髪なき連続攻撃で追い詰める。
その文字通りの雷獣が如き瞬発力と、”音波”や”電磁波”といった定点的な防御の難しい攻撃に対して、宿儺は五条にさえ見せなかった切り札である「完全体」を顕現し、ダメージを回復する。
伝承で語られた”四本腕”の姿に戻った宿儺、その特性に依拠した豊富な攻撃と防御のバリエーションにより完全に抑え込まれた鹿紫雲は、最後に縦横無尽に張り巡らされた”斬撃の網”に捉えられ、死亡した。
台詞
「どいつもこいつも 貧弱過ぎる」
「何処にいる 宿儺…!!」
「俺の術式は一発 それっきりだからな」
「弱さを知らずに どうやって他人と関わる どう他者を慈しむ」
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