呪術界の”御三家”である禪院家の第26代当主。71歳という年齢ながら、鍛え上げられた肉体は今なお現役である事を物語る。「最速の術師」との異名で呼ばれる他、「特別一級術師」の名誉称号に与(あずか)る。
自身の子息は直哉(なおや)であり、真希と真衣は姪にあたる。
目次
術式・技・等級
投射呪法(とうしゃじゅほう)
投射呪法とは、簡潔に述べるなら「予め決めた動作のイメージに、実際の肉体を追い付かせる術式」である。詳述すると、自らの視界を画角(アニメーションに於けるフレーム)として設定し、1秒を24分割した動作を画角内に投射(イメージ)して、それを後追い(トレース)するものである。また、この術式を発動している最中に手で触れられた者は全く同様に1/24秒の動きを再現せねばならず、それに失敗すると1秒間、全く身動きが出来なくなる。まさに「初見殺し」の技であり「最速の術師」と呼ばれる理由であるが、以下に述べる幾つかの欠点も存在する。
- あくまでも、その時点での視界範囲の中でフレームが作られる為、壁の向こう側の視えていない領域にまで移動(テレポート)できるわけではない。
- 画角内に投射(イメージ)した動きは途中修正する事ができない為、例えば敵がこの術式を知っていて、最終的な出現場所を予測した攻撃を仕掛けた場合、回避する事が不可能となる。
- 過度に物理法則を無視した複雑な動きを投射してしまった場合は、再現不可となり自らが一秒間、動く事が出来なくなる。
秘伝・落花の情(らっかのじょう)
落花の情とは、御三家にのみ伝えられる”対領域展開”の技術である。同じく敵の領域展開から身を守る術としては”シン・陰流”の「簡易領域」が有名であるが、それとは違い自ら結界を展開する事はせず、敵の必中術式が身体に触れた瞬間に、カウンターで呪力を放出して迎撃する仕組みになっている。一見すると、簡易領域の方がよほど効率よく領域展開の必中効果から身を守れるような気がするが、簡易領域には”門外不出”の縛りが課せられている為、”御三家”の側がそれを堂々と拝借する事はできなかったのではないかと推察される。
特別一級術師とは?
例えば同じ”御三家”の人間でも、禪院 真希や真衣、加茂 憲紀(かも のりとし)のように呪術高専に籍を置き、所定の審査に従って等級の認定を受けた者と、高専のような公的機関の認定を受けずに独自に活動を続けている術師が存在する。後者の場合、公的な身分証明としての等級を持ち得ない(実力が不明)という事になるが、その一方で、等級は無くとも呪霊の討伐に貢献している術師が多数存在している事も、これまた事実である。
特別一級術師とは、本来であれば等級を持ち得ない”未認定”の術師の中でも、それまでの実績から「一級相当の実力を持つ」と判断された術師に対して付与される名誉称号である。
性格・体質・経歴
・質実剛健にして典型的な封建主義者。家を出る旨を宣言した真希に対して、「相応の試練を与えようぞ」と通告した。
・無類の酒好きであり、渋谷での呪術テロの際も当初は真希と釘崎に現場を任せて酒を飲んでいた。
最期
七海や真希と共に特級呪霊である陀艮(だごん)の領域展開に捕らわれ、その必中攻撃によって右腕を失ったが、後から乗り込んできた甥の伏黒 甚爾(正確には別人の肉体に降ろされた亡霊)の手によって陀艮が撃破され、窮地を脱したかのように見えた。しかし、その直後に駆け付けた漏瑚(じょうご)の攻撃に捉えられ、上半身を焼かれて死亡した。
遺言状(ゆいごんじょう)
直毘人の訃報は直ちに禪院家本家に通達され、予め作成されていた遺言状が兄弟である扇(おうぎ)と甥である甚壱(じんいち)、並びに嫡男である直哉(なおや)の前で読み上げられた。それによると、
一つ、禪院家27代目当主を禪院 直哉とす
一つ、高専忌庫、及び禪院家忌庫に保管されている呪具を含めた全財産を直哉が相続し、禪院 扇、禪院 甚壱のいずれかの承認を得た上で、直哉が運用することとす
との内容であった。
しかし、この遺言には「但し書き」(特定条件下での例外規定)があり、
なんらかの理由で五条 悟が死亡、または意思能力を喪失した場合、伏黒 甚爾との誓約状を履行し伏黒 恵を禪院家に迎え、同人を禪院家当主とし、全財産を譲るものとする
との内容であった。
これを聞いた直哉は激昂し、伏黒 恵に相続放棄を迫るか、場合によっては殺害するべく呪霊の巣窟と化した東京へと向かった。
台詞
声優:中田 譲治
「ならばこちらも 相応の試練を 与えようぞ」
「オマエ達 ちと鈍(のろ)すぎるな」
「不粋だとは思わんか!!」
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